TORINOS

YGに関するあれこれやレゴにプラモ、バトルホビーなど雑多な感じのブログにしていきたい。

【MOC企画】オリジナルトーア・サヴァツ

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先日幼馴染み達と4年振りに再会しまして、バイオニクル熱が高まったのでコラボ企画のオリジナルトーアをご紹介。

その名も【トーア・サヴァツ】です。

 

ちなみにMOCとは「My Own Creation」の略で、海外の創作界隈でよく使われる言葉だそうですね。

レゴ界隈では主に、説明書通りの完成品ではなく、自分自身で組立図を作る、オリジナルビルドのことを指しています。

 

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早速全体像から。

あんまり詳しくは書けないのですが今回のコラボ企画にはいくつかレギュレーションがありまして、私のイメージカラーが緑色だったので緑色のトーアを作ることに。

昔から緑キャラ好きですからね。

 

最初はトーアメトロボディを軸に作っていたんですが、可動範囲に納得がいかずオリジナルボディに移行。

しっかり腰まで可動を入れてます。

今から17年くらい前のバイオニクル界隈が1番盛り上がっていた時期(2005-2008年くらいがピーク?)は、如何に可動範囲を仕込むかが流行っていた記憶があります。

今ではアクションフィギュア等も充実して可動のノウハウが培われてますが、当時は肩、腰、指あたりの可動を出来るだけコンパクトに、スタイリッシュに組み上げるかがニクラー達の課題となっていましたね。

 

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クッソ久しぶりにオリジナルトーアを作るにあたって、なんとなく武器は既製品ではなくオリジナリティある物にしたいなあなんて思い、一番最初に作り始めました。

最初に浮かんだのはM.S.G.のライブアックス的な、エレキベースになる斧。

自分が元ベーシストっていうことと、なんとなく斧って好きなんですよね。

緑キャラでは初代レーバが斧使いでしたが、もしかしたらその影響もあるのかもしれません。

モンハンではスラッシュアックスチャージアックス、GE3ではヘヴィムーンがお気に入り武器でした。

 

さて、実際に作り始めたところで、オリジナル武器でライブアックス的な斧を作ろうと思うと、まあ重たい。

トーアのサイズ的にも関節の耐久度的にも、これじゃ保持出来ないなと思いライブアックスは諦めました。

次に浮かんだのは丸鋸。

丁度先程話したGE3のヘヴィムーンという武器に、先端が丸鋸みたいになっている斧があるんですよね。

見た目がとにかく派手でかっこよくて、そればっかり使ってた気がします。

(気になったら調べてみてね。ゴッドイーター面白いよ)

そこから着想を得て、両手持ち武器では関節が耐えられないことも考慮して一対のハンドアックス系武器にしよう!とデザインを変更。

とても斧には見えない形状ですが一応モチーフとしては斧。斧なんですね。誰がなんと言おうとも。

 

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昔からトーアを作る時の拘りとして、武器を背中にマウントできること、という点を意識しています。

初代トーアのプロモーションビデオやOVAなんかで、結構トーアって武器を背中に背負っているシーンが多いんですよ。

でも実際の製品ではマウント出来なかったり、そもそも腕と武器が一体化している奴もいたり。

少年時代からそんな僅かな製品とCGキャラクターの違いにモヤモヤしつつ、オリジナルトーアを作る時は必ず武器を背中にマウント出来ること、武器を持っていない状態でも腕が「映える」こと(指だったりちゃんとシンメトリーだったりね)は昔から拘っているポイントです。

 

この丸鋸斧を背負っている時、丸鋸を回転させて風力を発生させて空を飛べる…とかあってもいいなあ。危ないか。

 

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ちなみに大きさですが、初代緑キャラのレーバさんと比較してみました。

流石に結構身長差ありますね。

初代の時点で(ギミックの都合もあり)相当頭でっかちなデザインなんですが、年々マスクも大型化していってプロポーションを崩さないように作ろうと思うと、必然的に身長も高くなってしまいますね。

 

ちなみにバイオニクルフリークスの皆さんならご存知の事と思いますが、今回使用しているカノイマスクは2008年に登場した、日本未発売モデルの「Tanma」の物。

国内でも一部ネットショップでは取り扱っていたりもしたのでそこまでレア!ってモンでもないんですが、やはり入手手段が限られており特に当時小〜中学生が多かったニクラーの中では、意外と持ってる人少なかったんじゃないですかね(私調べ)

 

以下何枚か簡単にアクション。

 

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以上、MOCコラボ企画のオリジナルトーア・サヴァツの紹介でした。

 

トーアを作ることも、こうしてブログとしてオリジナル作品を紹介することも滅茶苦茶久しぶりなので、なんだか昔に戻ったみたいで非常に懐かしい気分になりました。

当時はスマホなんかなかったですから、デジカメで写真撮ってPCに取り込んで記事を書いて…今思えばすげー手間かかってましたが、今じゃスマホ1つで撮影、加工、ブログ記事作成なんかも全部出来ちゃってすごい時代になりましたね。

 

今回作成したこのトーア、コラボ企画ということで特にシリーズ化とかの予定はないんですが、他の同士達が彼の仲間を作ってくれることと思いますので、私も楽しみにしております。

 

正直名前以外の設定とかなんも考えてないっす。

それではー。

 

10年くらい温めてたネタの話

2021年7月21日より執筆を開始した「VARIANT -RAVEN-」についてのお話を前回しましたが、それに伴って(前回少しだけ触れた)過去に考えていた小説のネタを、蔵出ししようかと思います。

「VARIANT -RAVEN-」にも関わってくるお話なので、読んでいただけると幸いです。

 

これは僕がYGシリーズの第1作、「創世無幻殲機YG」を書き終えた2011年頃の話だと思うんですが、なにせ当時活用していたBBSがサービス終了に伴い消失してしまったので、正確にいつ頃の話かは明記できません。ごめんなさい。

これから話すことはすべて僕の記憶に基づくものでして、一部記憶違いや間違いがあるかもしれませんが覚えている範囲で書いていこうと思います。

 

ちょうどYGを書き終え、その頃には間髪入れずすぐに次回作が始動していたのですが、前回話した通り僕はずっと、「等身大の人間達が織り成す物語」が書きたかったんですね。

それも普通の人間ではなく、やはり僕はヒーロー物や人外物が好きなので「人間vs怪物」の物語を構想しており、早い話が「IXA」という小説を考えておりました。

前置きが長くなる悪い癖があるのでさくっと本題に入ります。

今回は「IXA」に関するお話です。

 

「IXA」の原案は先に述べたとおり、「創世無幻殲機YG」が終了してすぐの頃にはもう決まっておりました。

当初の案は「人間に寄生する怪物に支配された世界で、人類が開発した特殊強化服IXAを着用したヒーロー達が、寄生虫との戦いを繰り広げる」というものでした。

元ネタがあるわけではないのですが、ジャンルとしては僕の大好きな仮面ライダーシリーズやGANTZなどが挙げられますね。何せ人間がヒーローに変身して、怪物と戦う物語です。

このIXAに関しては、登場人物や物語の構成なども大方決まってはいて、いつか絶対書きたいなと思いつつずっとYGやレゾストなど他企画で手が空いていなかったので執筆する機会が得られず、読み切り版だけBBSに投稿してその後音沙汰無し、というまま10年近くが経過してしまいました。

何故そんな昔のアイデアを今頃発掘しだしたかと言うと、そこに今執筆中の最新シリーズ、「VARIANT -RAVEN-」が誕生したことでIXAの設定が掘り返されることになったからです。

 

具体的にIXAとはなんぞや?という点では、一言で表すならば「パワードスーツ」のようなものです。

人間が兵器を装着するというコンセプトで設定を練りましたが、実を言うと細かな設定は決めていません。

いつもの癖ですが、設定を細かく詰めすぎると自由度が下がってしまうので「着用することで超人的なパワーを得られる特殊強化服」という位置付け以上の設定は特に考えていませんでした。

そして、BBSに掲載していた読み切り版のIXAスーツはプロトタイプで、物語の進行に合わせて「Generation2(IXA:G2)」や「Generation3(IXA:G3)」というようにスーツ自体をアップデートさせていく予定でした。

このあたりの設定は「VARIANT -RAVEN-」にも継承していこうと思っているので、当初の原案設定も一応書き記しておこうと思います。

 

IXA:G1(試作型)

人類が寄生虫(「VARIANT -RAVEN-」では異形)の驚異に対抗すべく開発した特殊強化服の試作型。

身体能力や耐久性などが向上し、素手で未知なる脅威に立ち向かえる力を与えるスーツ。

 

IXA:G2(正式採用型)

プロトタイプだったG1を改良し、正式に運用されるようになったのがG2スーツ。

能力の向上だけでなく、G1では文字通りスーツを「着る」必要があったのに対し、G2は生体認証とナノマシンによる自動装着型となった。

そのため、如何なる場面でもIXAを装着し、すぐに戦闘を行えるようになった。

 

変身ヒーロー物のように自在に装着が可能になったIXA。

見た目のイメージは、まんまGANTZスーツです。

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IXA:G3

G2の上から着用するロングコートタイプの外付け強化服。

防御力に特化したスーツで、足元まで覆うロングコートスタイルのため全身の耐久性を向上させる。

反面、G2よりも機動力が下がるため、防御力を取るか機動力を取るかというトレードオフ性能。

 

こちらのイメージは東京喰種のCCG勢が着用している白衣や、テラフォーマーズのような白いロングコートですね。

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IXA:G4(欠番)

G2の攻撃力と機動力、G3の防御力をフィードバックし、より強力なスーツを目指して開発されたが、あまりに出力が高く装着者の命に関わるため、凍結されたスーツ。

現在は運用されていない、欠番品。

(このあたりは仮面ライダーG4のオマージュですね、型番が同じなのと「4」=「死」のイメージで。)

最大の特徴はこれまでのスーツを凌駕する性能に加え、自動修復機能を有していること。

しかしこの機能のせいで人体にかかる負荷が規定値を上回り、中の人が死亡する恐れがある。

 

外見的なイメージ画像はないのですが、G2スーツを純粋にアップデートしたようなもので、頭部までマスクのようなもので覆われているような…そんなイメージです。

 

IXA:Ω(G5)

G4の失敗から純粋にスーツを強化するのではなく、G3のように既存のスーツに外付けで強化を施すというコンセプトの元製造された、拠点防衛用スーツ。

G2スーツの上から着用し、機動力が激減する反面高い戦闘能力を獲得することに成功。

デメリットとして汎用性が低いため局地的な行動範囲に限られている。

(スーツ自体の大きさから移動に不向きなことと、小回りが効かないため激しく動き回る相手には不利)

 

イメージとしてはGANTZの岡スーツのようなもの。

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IXA:G6(ジェネリックスーツ)

早い話がコストダウンの廉価版モデル。

これまでのIXAシリーズの実績と技術の進歩により、G2スーツの性能はほぼ据え置きで量産に特化したもの。

 

新型というよりiPhoneで例えるとSEみたいなイメージですかね。

 

IXA:G7

新世代のニュースタンダードスーツ。

G2以上、G4以下といったG2の完全上位互換。

G4では人体に負荷がかかりすぎるため、人間が制御出来るギリギリのラインまでデチューンされた強化服。

実はG4で強化に挫折して以降、G5は外付け強化、G6は廉価版なので単純な性能の強化はこのG7スーツが初めて。

 

スーツの経緯でいうとG1→G2→G7とナンバリングはかなり間が空きますが世代としては3世代目ですね。

 

IXA:G8

G7がG2の上位互換ならば、G8はG3の最新型。

G7スーツの上から着用するジャケットタイプのスーツだが、G3との最大の違いは上下分割型という点。

上半身のみ、または下半身のみ着用するだけで純粋な防御力の上昇が見込める。

 

以上、IXAは設定だけはかなりしっかり練っているので、スーツのバリエーションも沢山あります。

改めて文字に起こすとなかなか長文になっちゃいますね。

しかしせっかくの蔵出し企画、これを逃すと今後話す場もなさそうなのでどんどん放出していきます。

次は物語についてです。

IXAはスーツの設定だけでなくストーリーもかなり構想を練っていて、正直時間さえ都合がつけばすぐにでも書き出せるというくらい、僕がずっと温めてきた物語です。

しかし全部話すと膨大な量となるので、「○○編」というふうに区切りつつ、簡単に記していきます。

 

寄生虫

便宜上今は寄生虫と書きましたが、作中では英語読みで「パラサイト」という敵と戦う物語を考えていました。

人間に寄生し増殖する未知の怪物パラサイトに支配された日本が舞台で、人類は特殊強化服IXAを用いてパラサイトの脅威に立ち向かいます。

昔BBSに掲載した読み切り版は、ここに至るまでの前日談という位置付けでIXA:G1を開発した人類がパラサイトに支配された地上を取り戻すべく戦いを挑む、という物語でした。

それから時を経て、G2スーツを引っ提げてパラサイトとの徹底抗戦に臨むのがIXA本編、という感じ。

 

改造人間編

いきなり不穏なワードが飛び出してきました。

パラサイトに対抗するのはIXAだけでなく、人類はあらゆる手を尽くして地上を取り戻そうとします。

その中で生まれたのが改造人間と呼ばれる者達で、IXAが純粋な強化服であるのに対し、改造人間は生身の人間に人体改造手術の施すことで人間そのものを強化する、という非人道的なものでした。

パラサイトとの戦いの中で作り出された新たな悲劇。もう人間には戻れない彼らの苦悩や人類との関わり方などをメインとした章です。

ニュアンスは違いますが、人と同じ姿を持ちつつ人間とは似て非なる存在、というのは今のヴァリアント達に通ずるところがありますね。

 

人造人間編

IXA、改造人間とはさらに異なる研究も進められていました。

それは戦闘に特化した人間を0から作り上げる、人造人間と呼ばれる新兵器です。

研究によって作り出された人造人間は、体内に無数の兵器を持ち、完全に戦うためだけに生まれた戦士。

それでも人間としての知能や思考を与えられ、やがて心を得た人造人間は兵器なのか?人間なのか?というのをテーマに据えた章も考えていました。

 

寄生虫の王編

ついに敵の親玉が登場し、人類vsパラサイトの戦いはクライマックスを迎えます。

寄生虫のボスである女王と、女王を守る王。

人類は女王を打ち倒しパラサイトに支配される恐怖から脱却するため、IXAや改造人間、人造人間を用いてパラサイトとの全面戦争を迎えます。

東京を舞台にした地上防衛戦と王、女王との戦い…これまで積み重ねてきたものすべてを巻き込んだ、IXAシリーズの集大成的な章です。

 

機械人形編

寄生虫の王との戦いの中で、追い込まれた人類はこれまで秘匿とされていた最終兵器を投入します。

それが機械人形、言わばアンドロイドです。

人類を守るようプログラムされた機械人形達は、迫り来るパラサイトを次々撃退しますが、人間を保護するというプログラムが悪い方向に作用し、逆に人間達は機械人形によって自由を奪われ、機械に支配された世界へと変わり果ててしまいました。

今度の敵はアンドロイド、とばかりにIXAの戦いは寄生虫から機械人形を相手とした物語にシフトしていきます。

勿論パラサイトも全滅したわけではないので、IXA、パラサイト、改造人間、人造人間、アンドロイドというあらゆる種族が対立し合うという混沌を極めていく…そんな物語ですね。

 

ここまで読んでいただければお分かりの通り、当初予定していたIXAの物語は単純な「人類vs怪物」ではなく、様々な出自を持ち異なる進化を遂げていった者達が時に助け合い、対立しながら進んでいくという構想でした。

ちなみにこの機械人形編以降の物語はまだ考えておらず、一体IXAの物語は何をもって終わりとするのか…それは作者である僕にも預かり知らぬところです。

色々書きたいことはあるけれど明確な終わりは決まっていない…故にいつまでも書き始めず没ネタになっていたのかもしれませんね。

 

さて、かなり長くなってきました。

本当はこのまま登場人物達のお話も進めようと思っていたのですが、あまりに長くなりすぎるのでそれは次回に持ち越そうかなと思います。

今回はIXAのスーツに関するお話と、物語の全体像について蔵出しをしていきました。

どうでしょう、10年温めてきたネタだけあって、思っていた以上に煮詰められていたんじゃないでしょうか。

今回は話せなかった登場人物達についても、なかなかしっかり設定は練っているので是非お楽しみに。

そして恐らく今回蔵出し企画を行っているIXAの設定は、大部分がそのまま「VARIANT -RAVEN-」にも活かされていくと思います。

「VARIANT -RAVEN-」をより深く楽しむための制作秘話のような感じで、もうしばらくIXAに関するお話にもお付き合いいただければと思います。

 

それではまた次回。

【VARIANT】VARIANT -RAVEN- Season1完走後の感想

2021年7月16日に特別読切版を公開し、7月21日にEp.01「孤独/邂逅」を投稿してから約1ヶ月、8月19日に投稿したEp.10「人間/異形」をもって【VARIANT -RAVEN- Season1】は一先ず完結となりました。

今まで10年以上にわたって執筆してきたYGシリーズとは異なる新たな小説シリーズについて、後日談というか後書きのような感じで今日に至るまでの経緯を書き記しておこうかなと思います。

 

目次はこんな感じ。

①この物語を書くに至ったきっかけ

②書きたかったこと

③注目してほしいポイント

④Season1での疑問、伏線

⑤Season1を書き終えて

⑥Season2はどうなる?

 

長くなりそうなのでさくさくと進めていきます。

 

①この物語を書くに至ったきっかけ

 

先述の通り、過去10年以上にわたって僕と僕の仲間達は「YGシリーズ」と呼ばれる小説作品を作り上げてきました。

現在も執筆中で、僕は「YG -THE WORLD ENDS CHRONICLE-」と「創世無幻殲機YG -Re:Definition」という2作品を抱えている中で、今回の「VARIANT -RAVEN-」というYGではない新しい物語をスタートさせました。

というのも予てより、YGという巨大ロボットに乗って戦う物語ではなく、等身大の人間達の戦い、その生き様や苦悩を書きたかった、という思いがあったことと、僕は「平成仮面ライダーシリーズ」のファンであり、怪人達を主人公に据えた物語を構想していたこともあり、今回の「VARIANTシリーズ」を始動させるに至りました。

 

実はVARIANTに関しては昨日今日急に思い付いたものではなく、何年も前からずっと書きたかった様々な構想を練りに練って、ようやく形になったものです。

それこそYGシリーズを書きながらずっと、ロボットものではなく等身大の人間達が織り成す物語を書きたいと思ってはいたものの、幾つか実際に書いてみてボツになった作品達がありました。

でも、それらを忘れ去るのではなくどうにかして形にしたいな、と思っていたところに「怪人」という1つのテーマを基盤に、アイデアが生まれてきました。

先に述べた通り、僕は「平成仮面ライダーシリーズ」のファンでYGシリーズの中でも時折オマージュだったりパロディネタを盛り込んでいるのですが、そんな仮面ライダーを見ている時にふと「怪人達も元は人間だったり、番組中では敵として(ヒーローを立てる為に)雑に処理されていくけれど、彼らにも人生があり、怪人になってしまった苦悩や悔しさ、苦しみ、悲しみがあるんだよなあ」と考えました。

(勿論仮面ライダーシリーズでも、怪人達にスポットを当てたものもありますし、それらをメインに据えた物語があることも承知していますが、あくまで仮面ライダーの主人公はヒーローであり、怪人はその立役者的なものだと今回は捉えていただければと思います。)

そうした中で、怪人(=人ならざる者)になってしまった人間達の物語が書きたい、と思ったことでVARIANTの構想がスタートしました。

 

怪人…ではなく人間が突然変異によって姿形は人と変わらないけれど、人を超越した力を持つ異形の化け物になってしまう、そんな彼らが現代社会においてどのような扱いを受けるのか、そんな力を得た彼らがどうやって社会に折り合いを付けて生きていくのか、彼らが存在することによって社会情勢はどうなっているのか…等々煮詰めていくうちに、「VARIANT -RAVEN-」のテーマが決まっていきました。

(これについては次章で詳しく書きます)

 

ここで少し脱線しますが、怪人をメインに据えるということは、その裏には人間達を守るヒーローが存在します。

「VARIANT -RAVEN- Season1」ではAEGISという人間側の組織が登場しますが、現時点での彼らはまだ、異形に対抗しうる力を持っていません。

後々、彼らは「IXA」と呼ばれる強化スーツのようなものを身に付けることで、異形と渡り合える力を手にするというシナリオなのですが、(ここでいうIXAとはヒーローの象徴、言うなればVARIANT版仮面ライダーのような存在です)実はこのIXAという設定も、何年も前から温め続けていた「ロボットものではなく等身大の人間達が織り成す物語」の1つとして僕が構想していたものです。

この「IXA」の扱いが少々厄介で、こうして後書きのような場でしかきちんと説明する機会もないと思うので書き記しておきますが、実は同名の強化スーツのようなものという設定が、有名な漫画「東京喰種」にも登場します。

その東京喰種という作品も、喰種と呼ばれる「人と同じ姿をした怪物」が人間達の作る社会の中で生きており、人々との対立や自分達の生き方を描いている漫画なのですが、人を食べる喰種を相手に人類が手に入れたIXAという強化スーツが、作中にも登場します。

これは完全に偶然のネタ被りで、パロディでもオマージュでもございません。

というか僕が「IXA」を執筆した方が先です(笑)

(当時IXAを執筆したBBSがサービス終了してしまったので正確なデータは分からないのですが、「創世無幻殲機YG」の執筆を終了して割とすぐに書いていたので恐らく2011年頃、東京喰種も連載開始は2011年ですが作中にIXAが登場したのはもっと後でした)

何が言いたいかというとIXAという強化スーツの存在は、ずっと前から温めていたネタで東京喰種のパクリではないですよ、ということです(笑)

 

ちなみに「VARIANT -RAVEN-」の主人公、時園未来乃という人物に関しても、(こちらはIXAほど前からではないですが)何年か温めていた設定で、名前や性格、未来視という能力はずっと前から決まっていました。

問題は彼女を登場させる物語がなかった(アイデアが纏まらなかった)ので世に放っていなかったのですが、こうして無事主人公として活躍させることが出来て一安心しています。

まだ「VARIANT -RAVEN-」の物語が微塵も決まっていなかった頃、当初の構想では未来乃は「特殊能力(未来視)を持った人間で、ヒーロー側のポジションで活躍する主人公」という設定でした。

未来視を使って後に発生する事件を未然に防ぐ、タイムスリップもののヒーロー作品を考えていました。

 

話を戻しますが、怪人をメインに据えた物語が書きたい、という話を仲間達としている内に物語の大部分が決定し、「VARIANT -RAVEN-」の執筆に至りました。

ここに至るまでの道程は本当に長く、紆余曲折がありました。

YGシリーズの一発目である「創世無幻殲機YG」は1年かけて設定を練りましたが、実は「VARIANT -RAVEN-」は執筆に至るまで本当に長い年月と幾つもの没ネタを経て、2021年7月21日にようやく執筆まで漕ぎ着けることができたのでした。

 

②書きたかったこと

 

ちょっと①の章であまりに長く書きすぎたので、ここからは簡潔にいきます。

書きたかったこと、ずばり「VARIANT -RAVEN-」におけるテーマですが、ざっくりと2つ。

「生きる」ことと「対比」です。

異形と呼ばれる人ならざる者たちの生き様、そして人と異形、過去と未来、正義と正義…という対比をメインテーマに据えて物語を構想していきました。

ここでいう正義と正義とは、人間視点での正義と異形視点での正義…言い換えればそれは、互いのエゴとエゴではないかな、と思っています。

人間達から迫害され、差別される異形達と、異形は異形で人間に味方する者もいれば危害を加える者もいる。

差別問題とは非常にデリケートな話題で、作中だけでなく実際に僕らが生活を送る現実世界でも解決していない問題ですよね。

「VARIANT -RAVEN-」でもパニッシャーという人間に味方する異形が登場しますし、AEGISの犬飼くんみたいに異形と戦うことに戸惑いながらも人間達を守るために自ら戦う選択をした人間も登場します。

その反面、人間を襲う異形もいれば未来乃達に冷たい視線を送る人間達もいる…立場が違えば見方も変わるように、人間と異形という異なる立場に、それぞれ属している人達も多種多様な捉え方で彼らの生きる世界を見ています。

そんなあらゆる角度から見た世界を、「VARIANT -RAVEN-」では書いていきたいと思っています。

Season1では序章として、今後それらのテーマに深く関わるためにパニッシャーという異形を裁く異形の組織にスポットを当てて物語を書き進めました。

 

③注目してほしいポイント

 

仰々しいテーマを掲げましたが、「VARIANT -RAVEN-」は時園未来乃を中心とした物語なので、注目してほしいポイントはやはり彼女です。

異形として生まれ、人との関わりを避けて孤独な生活を送っていた少女。

そんな彼女がリンドウや小国、秀吉、天希、鎌尾といったパニッシャーのメンバー達や捕獲対象となった様々な異形達、共に戦うことになったAEGISという人間達や街の人々と関わることでどのように変化していくのか?という点に注目していただければと思います。

 

④Season1での疑問、伏線

 

既に話した通り、「VARIANT -RAVEN-」は時園未来乃を主人公とした物語であり、彼女を中心に描いている一方で作中では触れられていない、あるいはぼかしている部分が幾つかあるので、そのあたりのお話も少し。

 

・未来乃とリンドウの過去

特にリンドウに関しては、あえて触れていない部分が多いです。

Ep.01から登場しており、未来乃達が所属するパニッシャーのリンドウ班のリーダーでありながら、多くの部分が謎に包まれています。

彼に関しては物語のもう1人の主人公として、今後Season2以降で徐々に明かされていく予定なので、今は謎の多い人物としてそっとしておいてください(笑)

ただし物語上非常に重要なキーパーソンなので、注目していただければと。

同じく未来乃についても、まだまだ不明点は多いです。

未来乃の両親や学校生活など、異形として…あるいはパニッシャーの一員としての側面以外の部分については、今後触れていく予定です。

 

・人間と異形の関わり方

あるいは異形が人間達からどんな目で見られているのか。

「VARIANT -RAVEN-」の最も重要なテーマでありながら、Season1ではあまり触れられていません。

というのもSeason1はパニッシャーを中心に描かれているので、人間達と接する機会がそれほど多くありませんでした。

一応Ep.10でも触れられてはいますが、こちらもSeason2以降で描いていく重要なテーマですので、乞うご期待。

 

・最後にでてきた不羈の民の幹部達やリーダーについて

彼等もSeason2への布石というか、リップサービスというか(笑)

Season1での最後のエピソードも不羈の民を巡る物語でしたが、彼らの存在が今後「VARIANT -RAVEN-」において重要な役割を果たします。

1番メインの敵キャラとなる彼らの先行登場といった感じですので、Season2以降での活躍にご期待ください。

 

⑤Season1を書き終えて

 

まずはとにかく、勢いを落とすことなく無事に完結できて何よりでした。

しかし、「YGシリーズ」以上に登場人物達の内面描写に力を入れて執筆したので、当初の想定以上に話数が足りなくて苦難しましたね。

本当はもっと混ぜ込みたいエピソードがありましたが、泣く泣く断念している部分もあるので今後キャラクターや物語に深みを持たせる意味でも、どこかで回収したいと思っています。

もっと日常的なシーンを色々差し込みたいですね。

本編が終始シリアスな展開なので(笑)

 

⑥Season2はどうなる?

 

Season1で一先ずパニッシャーの、そして時園未来乃についての物語は上手くスタートさせることが出来たかなと思っています。

Season2からはパニッシャーだけでなく、AEGISや不羈の民、S.W.O.R.D.という4つの組織が入り乱れた、共存と対立をテーマとした物語を展開していく予定です。

また、Season1では未来乃を中心とした物語だったので、周辺の人物や社会情勢についての掘り下げがあまり出来なかった分Season2以降ではそのあたりも力を入れていきたいと思っています。

しかしあくまで主人公は時園未来乃。

環境が変化していく中で、未来乃がどう生きていくのかをメインに据えるという点は変わらず書いていきたいです。

 

さて、思った以上に長くなってしまいましたが後書きはこんな感じですかね。

本編に込められた意味や伏線の解説、登場人物達についてももっと詳しくお話したかったんですが、また機会があればどこかで書きます、多分。

Season1が無事完結し、予定では一度YGの執筆に戻ってからSeason2以降の詳細部分を練っていこうと思っています。

物語の大部分は大方決まっているので、そう遠くないうちにスタートできると思います。

是非お楽しみに。

YG搭乗者の強さを数値化してみる考察

YGシリーズ10周年企画のひとつとしてついに始動しました、「創世無幻殲機YG -Re:Definition-」という新規タイトル。

シリーズの原点となる創世無幻殲機YG、通称無印を再定義するという試みでいよいよ幕を開けましたが(正確には10周年は去年なので無印完結10周年記念ということにしておきましょうかね)

ふと当時一緒にYGシリーズを作り上げた「同士」達と話していて、こんな話題になりました。

 

「無印の主人公3人ってそれぞれ強さのベクトルが違って面白いよね」と。

 

シリーズ1作目の主人公であり実際作中でも最強クラスの実力を持つ津田七海、黒田大輔、紅葉鍵の3人。

現在でもシリーズ屈指の最強格として名を馳せていますがこの3人、先に述べた通りそれぞれ強さのベクトルが異なっております。

「3人の中で誰が1番強いの?」という質問に対するアンサーにもなりますね。

 

無印完結から既に10年経っているので今更ネタバレも何もないですが、七海くんの正体は物語の中枢を担う存在でもある「始まりのオルタナティブ」という地球外生命体。

そしてオルタナティブ遺伝子を核に製造されたのがYG。

故に七海くんはYGとの共鳴率が桁違いで、ユニゾンレベルが高い=強いという人外の強さ。

対する大輔は幼少期よりYG搭乗者となるべく訓練を受けてきたエリート、戦闘センスが極めて高いことが作中での強さの理由でした。

そして鍵君は上記の2名と異なり、生まれも育ちもいたって凡人、普通の人間です。

こう書くとなんだか鍵君だけ格下みたいに見えちゃうかもしれませんが鍵君といえばY支部作初号機専属搭乗者。

Y支部といえば作中屈指のチート性能を持つUNKNOWNを生み出した支部です。

そんなチート機体を相手に勝利を収めた、対YG専用機体であるY支部作初号機は、機体性能が抜群に高いという特色があります。

 

以上3つのポイントから、彼らの強さの理由と最強と呼ばれる所以がなんとなく見えてくるんじゃないかなあと。

そしてそんな話をしていたら、他のキャラクター達も強さを数値化してみたら面白いんじゃないかという話になりまして。

今回は各支部の搭乗者達を「共鳴率」「戦闘技術」「機体性能」という3つの観点を軸に能力の数値化と簡単な考察をしていきたいなあと思います。

 

考察を始める前に、上記3つの評価ポイントを説明しようかと思います。

 

①共鳴率

無印のYGは作中設定上、搭乗者の魂と機体が共鳴することで操縦が可能となり、この共鳴率が高ければ高いほど強い(ただし高くなりすぎるとリミットオーバーして死亡するというリスクも有)とされています。

しかし作中で各キャラの共鳴率(ユニゾンレベル)は明確に描写されていたわけではないので、それだけで数値化することはできません。

故に①の共鳴率は、本人の協調性やメンタル面を評価対象と定義します。

協調性が高くメンタルが安定している方が、YGとも安定して共鳴できるという理屈ですね。

 

②戦闘技術

これについては作中の描写を参考にするしか手段はありません。

ドラゴン○ールみたいに戦闘力が数値化される作品ではないですからね。

実際の戦績や作中での立ち回りを評価対象とします。

 

③機体性能

これも戦闘技術に近い感じですが、作中描写に合わせて僕の独断で決めていきます。

言い忘れてましたがこの考察はすべて僕の独断と偏見で構成されているので、ここで数値化したからといって「○○は○○より強い!」と優劣をつけるものではないことをご理解ください。

 

以上3点をABCの3段階で評価し、「A」が最高、「C」はイマイチ…といったアバウトな感じで考察していきましょう。

 

それではまずはT支部から。

T支部といえば搭乗者4人の内半分が普通の人間ではないという事情から、共鳴率の高さが特徴であり強みだと思っています。

 

津田七海

T支部作初号機専属搭乗者

共鳴率A 戦闘技術B 機体性能B

 

彼について先程述べた通り、オルタナティブ由縁の共鳴率の高さが特徴です。

逆にそれ以外は目立った特徴はなく、「共鳴率が高いから操縦が上手いけど戦闘センスが抜群に高いわけでもなく機体性能も特筆すべき点はない」というイメージですね。

とにかく搭乗者自身が人間じゃないので、他の搭乗者が機体を操縦するのに対し、七海は自分の体の一部のように動かすことができる…だから強いといった感じですかね。

 

藤咲愛理

T支部作弐号機専属搭乗者

共鳴率B 戦闘技術C 機体性能B

 

戦闘面においては本当に特筆すべき点がないです。

無印のメインヒロインで鍵君の未来の伴侶。

愛理ちゃんに求められるのはその点のみです。

 

中村重吾

T支部作参号機専属搭乗者

共鳴率B 戦闘技術A 機体性能C

 

重吾の評価理由はしっかり説明しておきましょう。

戦闘技術Aの理由は、彼が元野球部というスポーツ少年だから。

フィジカルエリートなので念じた通りに操れるYGとも相性が良く、咄嗟の状況判断や敵の攻撃を躱す、受け止める、攻撃等どこを取っても高水準です。

問題は機体性能がCである点。

これも別にT参号機に欠陥があるわけではなく、T参号機が通常の兵器としての運用ではなく特殊条件下での戦闘を想定して開発された機体だからです。

作中で披露する機会はありませんでしたが、元々の設定ではT参号機は水中戦特化型の機体である他に、重装備Ver.も用意されており状況に応じて装備を換装して戦うことを想定されていた…ので通常戦闘時の性能は他と比較してやや劣るというイメージです。

 

結城義弥

T支部作伍号機専属搭乗者

共鳴率A 戦闘技術B 機体性能A

 

出ました無印の裏主人公、結城君です。

再定義版の「Re:Definition」では試作零号機専属搭乗者という、初っ端から無印との差異を披露して無印と再定義の明確な違いを表した特殊な立ち位置のキャラクターですね。

結城君の強さの秘密は「共鳴率を自由に操れる」こと。

これは彼が「機関」と呼ばれる組織に属していることが理由で、機関メンバーが持つ特殊能力といえば分かりやすいかと。

強さに直結する共鳴率を自在に操れるってだけでもう反則ですからね。

それに加えて後発であるT伍号機は零号機をベースに開発されているので、これまでのノウハウを駆使して生み出された最新機故に性能も高い。まさに鬼に金棒です。

 

続きましてK支部メンバー。

特色としては全員YG搭乗者となるべく訓練を受けてきたエリート集団なので、戦闘技術が総じて高いです。

 

黒田大輔

K支部作初号機専属搭乗者

共鳴率B 戦闘技術A 機体性能B

 

大輔はこれまで培ってきた戦闘技術と特殊な訓練によって、戦闘技術が極めて高いイメージなのでこの評価。

共鳴率や機体性能も決して悪くはないんですが、共鳴率でいえば七海と、機体性能でいえばY支部作初号機と比較すると…という感じですね。

何より大輔の強さの真髄は「アレ」につきますよねってお話です。

 

松方卯月

K支部作弐号機専属搭乗者

共鳴率B 戦闘技術A 機体性能A

 

卯月は作中でも余すことなく「強キャラ」感を発揮していた、生身の人間が操縦する機体の中では間違いなく最強クラスの搭乗者でした。

K支部出身ということで戦闘技術は勿論のこと、機体性能の高さもきっと河碕さんの忖度があったでしょう笑

圧倒的高火力と近距離戦でも対応出来るフィジカル、何より卯月が常人と異なる点は「他者を殺める事に躊躇いがない」ことだと思います。

 

山本狗輝

K支部作参号機専属搭乗者

共鳴率C 戦闘技術A 機体性能B

 

狗輝君もK支部出身だけあって戦闘技術は高そうですが、どちらかというとヤンキー上がりの喧嘩殺法のイメージ。

コミニュケーション能力は高いけど協調性があるかと言われればうーん…というところもあるので共鳴率はやや低めだと思います。

強いんだけど大輔や卯月が比較対象なので、相対的に普通に見えてしまいますね…。

僕は無印でも屈指のお気に入りキャラです。

 

加藤猩

K支部作伍号機専属搭乗者

共鳴率C 戦闘技術C 機体性能B

 

彼は弱いわけではないんです。

ただ内向的で戦闘向きではない性格なのと、機体が狙撃専門なので通常戦闘時に真価を発揮できない、そういう理由です。

目視出来ないレベルの遠距離狙撃という一点においては、作中最高レベルじゃないでしょうか。

 

寺内四季

K支部作陸号機専属搭乗者

共鳴率A 戦闘技術B 機体性能B

 

あれ、思ったより高くない?という評価は最終決戦まで生き残ったが故ですね。

出会ったばかりの大輔や狗輝とすぐに打ち解ける協調性の高さ、K支部出身なので戦闘技術もそこそこある、機体性能も後続なので悪くない…本当はオールA評価でもいいくらいですが流石にそこまでの活躍を作中で披露したわけじゃないので…。

一定以上の水準は抑えつつ、活躍の場があればもっと評価されていい、そんな子じゃないでしょうか。

 

最後はY支部

先に述べた通り、Y支部はUNKNOWNを筆頭に機体性能の高さが特徴ですよね。

それでは参りましょう。

 

葉鍵

Y支部作初号機専属搭乗者

共鳴率B 戦闘技術B 機体性能A

 

鍵君も最初に話題に上がっていた通り、対YG専用機体であるY初号機の搭乗者ということで機体性能の高さが特徴です。

それを乗りこなせる技量もあるので戦闘技術も悪くないです。

もう少し協調性が高ければ文句無しの、流石主人公という感じですかね。

 

本田明

Y支部作弐号機専属搭乗者

共鳴率C 戦闘技術A 機体性能B

 

Y支部随一の好戦的な性格、そこから裏付けされる戦闘技術の高さ。

彼も猩君と同様に専ら狙撃用の機体のはずなんですが、近距離戦もそこそこいけるイメージなので機体性能もBとしています。

ただ仲間を盾に生き残るという性格から、共鳴率は低そうかなーと。

 

白石翔子

Y支部作参号機専属搭乗者

共鳴率B 戦闘技術C 機体性能B

 

翔子ちゃんの特徴は戦闘面より他の搭乗者との関連性かな…と。

雄二君を失い、明君を殺害…と無印内でも一番泥沼化してたY支部を象徴する存在と言えるでしょう笑

協調性はY支部内でも最も高そうですが戦闘技術はあまり高くなさそうな子です。

 

山崎雄二

Y支部作肆号機専属搭乗者

共鳴率A 戦闘技術B 機体性能C

 

重吾や猩君と同様に、特殊条件下での戦闘を想定された機体なので機体性能をCとしています。

水中戦特化型でしたよね、Y肆号機って。

Y支部唯一の良心(失礼)であるが故に最初に脱落してしまう不運な子でした。

協調性は高そうなので共鳴率Aとしています。

 

夜桜千早

Y支部作伍号機専属搭乗者

共鳴率C 戦闘技術A 機体性能A

 

生まれも育ちもエリート、ただし協調性は…。

オルタナティブの精神攻撃を受けてメンタル面も不安定だったので共鳴率のみCとしていますが、それ以外はほぼパーフェクトだと思います。

千早がもう少し大人だったら、育った環境が違っていれば作中トップクラスの最強キャラになれてた気もします。

狗輝と並んでお気に入りの子でもあります。

 

UNKNOWN

Y支部作陸号機専属搭乗者(?)

共鳴率B 戦闘技術A 機体性能S(!)

 

UNKNOWNは評価するのが非常に難しいです。

作中での出番が1回きりなのと、搭乗者についても本名すら不明ですからね。

ただ強すぎてY支部内でも封印されていたという設定と、万が一起動した時手が付けられないから対策として対YG専用機体を用意しなければならないほどのチート性能…。

さらに搭乗者の戦闘技術も極めて高く、Y支部のYG全機投入してようやく互角レベルと文字通り化け物スペックです。

共鳴率に関しては明確な描写がないので、平均点としてB評価としましたが正直よくわかりません(ぶん投げ)

 

という感じで全搭乗者の強さを概算で数値化してみました。

長かったですね。

そして数値化したらやりたいことといえば当然、ランキングですよね(?)

A評価を3点、Bが2点、Cが1点…UNKNOWNのS評価は4点としておきましょうか。

それらを合計して順位をつけるとすると…(同点は順不同)

 

01.UNKNOWN…9点

02.結城義弥…8点

03.松方卯月…8点

04.津田七海…7点

05.黒田大輔…7点

06.寺内四季…7点

07.紅葉鍵…7点

08.夜桜千早…7点

09.中村重吾…6点

10.山本狗輝…6点

11.本田明…6点

12.山崎雄二…6点

13.藤咲愛理…5点

14.白石翔子…5点

15.加藤猩…4点

 

とこのような結果になりました。

重複しますがこの数値はキャラクターの強さを公式化するものではなく、僕が独断と偏見で勝手につけた点数であることをご理解ください。

 

数値化する上であまり意識はしてなかったんですが、やはり強キャラ扱いされていたUNKNOWNは勿論、結城や卯月は主人公達を抜いてTOP3に躍り出ましたね。

そして7点を記録している七海、大輔、鍵、四季、千早は最終決戦まで生き残ったメンバーでした。

唯一愛理だけは例外というか、求められている役割が戦闘員ではないため総合点も低め。

 

さて、随分長くなってしまいましたがYG搭乗者の強さを数値化して考察するという今回の企画。

最後に書きたかったのはこの一言です。

 

YGの強さは想いの強さに比例する、ということ。

即ち今回は無理矢理強さを数値化するという企画でしたが、そこに数値化出来ない想いの強さというものが加わることで結果は変動します。

主人公達が作中最強格として扱われる一番の所以はそこに尽きますね。

機体性能が低くても、戦闘技術がなくても、内に秘めたる想いがYGへと伝わることで真の強さが発揮される…そんなオチで締めたいと思います。

 

いかがでしたでしょうか。

お付き合いいただきありがとうございました。

YG企画始動に関するあれこれ

2021/03/08、長きに渡って続いてきたエヴァンゲリオンシリーズがようやく完結(?)したようなのでこれを機にYG企画の始動から現在に至るまでのあれこれを書いていこうかなと。

 

どういうことだよと思われるかもしれないしそもそもこの記事を読むような人はエヴァとYGの関連性なんて改めて説明するまでもない人たちだと思いますが、なんと実はYGって大本を辿ればエヴァンゲリオンのパロディ企画なんですよね。

 

前回(と言っても2ヶ月ほど前)にクロニクルについてつらつらと文章に起こした時にも軽く触れてはいるんですが、YGが正式に始動したのが2010年。

その1年前に「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」が公開されました。

僕がちゃんとエヴァに触れたのがこの「破」からで、「破」公開前にテレビで「序」が放送されたことをきっかけに僕と僕の友人かわち氏はエヴァンゲリオンにハマっていくことになります。

 

序、破と見てエヴァにハマった我々は漫画を読み漁り、TVシリーズや旧映画も網羅してズブズブと沼に落ちていき、やがて僕達は1つの考えに至ります。

 

俺達もエヴァみたいな作品作ろうぜ、と。

 

当時学生だった僕達の手元にあったのはレゴブロック。

レゴでエヴァ的なロボット(エヴァをロボット扱いすると怒る人がいるのは重々承知していますが、あくまでエヴァのパロディものを作ろうという走り出しだったので便宜上ロボットと記載させていただきます)を作り始めた僕達は、そこから好き勝手設定を盛っていくことになります。

そして忘れもしない2009年夏、僕達はもう1人の幼馴染、やまちゃんこといづな氏のもとを訪れます。

エヴァ9巻だけ読んで「大体分かった」と通りすがりの仮面ライダーのような決め台詞を吐いたやまちゃんに、自分達が作ったエヴァのパロディであるロボットをお披露目しました。

これまでエヴァのパロディロボットでしかなかったものに、ここでようやく名前が与えられることになります。

 

そう、それこそがヤマンゲリヲン。

 

エヴァ9巻だけでエヴァの全てを網羅したやまちゃんの名にちなんで、ヤマンゲリヲンは誕生したのです。

第78使徒、門司作戦、ロンギヌスの槍(すぐ折れる)etc…。

紆余曲折を経て、3人で設定を煮詰めていくうちにヤマンゲリヲンはようやくエヴァのパロディ企画から脱却し、完全オリジナルの一次創作物として完成していくことになります。

 

地球外生命体オルタナティブと戦う15人の少年少女たち、それぞれが所属する支部の背景や対立、物語の根幹となる部分が決まっていくうちに流石にそろそろヤマンゲリヲンという名前のまま進めるのはまずいだろうということで、ヤマンゲリヲン略してYGという呼称が誕生しました。

 

このような経緯でYGは誕生したのですが、実はYGに影響を与えたのはエヴァだけではありません。

当時僕とかわち氏がハマっていたもう1つの漫画、「ぼくらの」という作品と同じく僕とかわち氏がハマっていたゲーム、「すばらしきこのせかい」という作品から受けた影響も大きかったです。

 

「ぼくらの」に関して言うと大きく影響を受けたのは生と死、なんのために生きるのか、何を守りたいのか、誰のために戦うのか、日々何を思い、何を感じ、日常という当たり前の光景から何を受け取っているのかといった、漠然としていて普段あまり考えることの無い、でもとても大切で深い意味のある命についてという点かなと思います。

もちろん物語やキャラクターも大好きなんですが、エヴァンゲリオンから受けた娯楽的影響とはまた異なり、今までとは異なる命の視点という面での影響が大きかったかなと思っています。

 

すばらしきこのせかい」はそれ自体が直接YGに影響を与えたというわけではないんですが、キャラクター作りのイメージやそのキャラクターの人格形成という点が間接的にYGに影響を与えていたかな、という印象です。

キャラクター作りをしていく上で「○○っぽいキャラのイメージ」の共通認識として繋がっているような、そんな感じです。

一部キャラクターに関しては名前のオマージュなんかがあったりもしますね。

 

そしてこれら3作品にある意味共通している点として、そしてYGに強く影響を与えた点として「今を全力で生きる」というものが挙げられます。

YGは巨大ロボットに乗って命懸けで戦う物語ですから、登場人物の多くが命を落とします。

そればかりは仕方ないと思います。書き手側としても別に悲壮感を出したいから、とかとにかく暗くてエグい話が書きたいから意味もなく登場人物を殺すという描写はしていません。そういう世界観だから戦いの中で命を落とすのも仕方ありませんよね。

ただその中でも、物語に登場するキャラクター達が何を思い、何のためなら命を賭して戦えるのか、死ぬ時何を思うのか、そのキャラクターが死ぬことで周りの人物や物語にどんな影響を与えるのか、という部分に着目してYGという作品を作り上げていったのをよく覚えています。

とにかく人が死ぬ作品ですから、死に意味を持たせたい。

そのためには死ぬまでの過程でどれだけ全力で生きたか、というところに力を入れなければなりません。

一人一人のキャラクターの人生に一つ一つ意味があり、それらが繋がってYGという物語が生まれる…そんな作品を書きたいと思ったのはやはり、エヴァやぼくらの、すばせかといった「命」を題材とした作品に触れてきたから、影響を受けたからだと思っています。

 

すべてのきっかけはエヴァでしたが、そこから1年かけてオリジナルの物語やキャラクター像を考え、エヴァのパロディだったヤマンゲリヲンはYGという1つの作品に、そしてその後10年以上に渡って続くシリーズものとして定着していったのでした。

 

記念すべき初代YG作品が誕生したのは2009年ですが、実際に執筆を開始したのはそれから1年後の2010年からだったので、YGシリーズは2010年スタート、そして2020年に10周年として現在進行形で続いています。

11年目に突入した今もYGは10周年記念作の「YG -THE WORLD ENDS CHRONICLE-」が執筆されていますし、今のところYGシリーズを打ち切ろうという考えも全くありません。

いろんな事情はこれからあると思いますが、いつか書けなくなるその日まで、YGシリーズが末永く続くといいなあと思っています。

単純に自分達がYGを好きで書いているから、というのもありますがやっぱり青春時代に友人達と作り上げた思い出の詰まった作品ですからね。

これからも大切にしていきたいものです。

 

当初の予定より長くなってしまいましたが、YGシリーズに多大な影響を与えたエヴァンゲリオンが大団円を迎えたということで改めて振り返ったYG企画始動に関するあれこれのお話は、このあたりで終わりたいと思います。

きっと書ききれなかったこと、色々書いていくうちに抜けてしまったこと、思い出がありすぎて書き漏れてしまったことなんかもあると思うので、また何か思い出したらその都度振り返っていきます。

 

それでは。

YG -THE WORLD ENDS CHRONICLE-執筆開始から1年経った感想

2020年1月22日より執筆を開始した「YG -THE WORLD ENDS CHRONICLE-」(以下クロニクル)。

執筆開始から1年が経ったところなので、この辺で1度現時点でのクロニクルについての感想や振り返りをしてみようと思いこの記事を書き始めました。

 

クロニクルを語る上で外せないのは、やはりYGシリーズの原点である「創世無幻殲機YG」。

2009年に企画が立ち上がり、1年かけて構成やキャラクター案を練って、ついに2010年4月5日、YGシリーズが始動しました。

それからいくつもの作品が生まれ、1つ目の節目として「YG〜WARGAME〜」がスタートします。

YGシリーズの主人公が10人に達したので何か記念作品のようなものを作りたいなと思い、歴代のYGパイロット達が一堂に会する、お祭り騒ぎのような規格外の物語が誕生しました。

 

気付けば2020年、ついにYGシリーズが10周年を迎えました。

正直なところ、10年間ずっとYGシリーズに触れ続けていたわけではないし、実際ここ数年は大した動きもなく所謂オワコンに近い状態にすらなっていました。

しかしせっかくみんなで作り上げてきたYGというコンテンツを、このまま終わらせたくないなと思いせめて10th ANNIVERSARY YEARSを記念して新作を書こうと思いました。

これが最後の作品になってもいい、YGと共に過ごした10年を締め括る大きな花火を打ち上げたい。そんな思いで共にYGシリーズを作り上げてきた仲間達に声をかけ、クロニクルは始動しました。

 

コンセプトはただひとつ。これまでの10年に匹敵するような壮大で、記憶に残る大長編を作り上げること。

3人でリレー形式で書き上げた無印を除くと、YGシリーズは比較的短編が多いです。平均して1〜2クールほど、短いものだと4話完結だったり前後編の2話で終わる作品もあるくらいです。

しかしせっかく10周年記念作品と銘打ったからには、無印と並ぶ長編作に仕上げたいというのが最初のコンセプトでした。

そのために綿密にストーリーボードを書き上げ、登場人物や世界観の設定を練ることから始めました。

それからいくつかの案が生まれ、過去作のキャラクターをスペシャルゲストとして登場させること、記憶喪失の主人公が旅の中で出会う新たなキャラクターを全員で作り上げることという2つが決まります。

特に後者に関しては重要で、本編はすべて自分一人で書き上げることは決めていたんですが10周年記念なのだから、全員に参加してほしいという想いがありました。

大まかなストーリーが決まり、まずは第3話まで一気に公開してクロニクルのストーリーがどのような展開となるのか、主人公であるアルクがどんな人物なのかをみんなに見てもらい、それから各人にオリジナルキャラクターを考えてもらいました。

 

いの一番にキャラクター案を提出してくれたのはなみたす氏。

アレン・ブラックリバーという孤高の傭兵が生まれ、次にいづな氏による双子の姉妹という案が決まり、紡木カノン&マノンが参戦しました。

その間にも物語は進み、リサ、ジル、ローズといったキャラクター達との出会いと別れを繰り返し、クロニクル始動から1年経った今、紡木姉妹編の中盤が終わるところまで書き連ねるに至りました。

少し時間は遡り、アレン編の物語が間もなく終了するといった1月の終わり。クロニクル始動から1年が経過するギリギリという絶妙なタイミングで、ついにかわち氏原案のキャラクター、ハルバ・エイブラムスが誕生します。

 

この最後の1人が誕生することで、ようやく僕の目論見が1つ、達成に近付きました。

それは主人公のアルクやまだ未登場のキャラクター達を含め、クロニクルシリーズの主人公格全員を集めると丁度10人になるというものでした。

WARGAMEについて触れた際にも少し話しましたが、この10人というのも意図的に決めた部分で、歴代主人公10人とクロニクルで登場する新キャラクターが10人と数が並ぶように設定してあります。

 

さて話は戻りまして、ここからはクロニクル始動から1年経った現在の感想や振り返りを解説していこうと思います。

 

まず全体の所感としては、概ね当初の予定通りというか、初期プロット通りに進行しています。

各話毎に結構間が空いたりはしましたが、決して続きが思い浮かばなかったり進行に支障をきたしていたわけではないです。

高校時代から書き始めたYGシリーズですが、10年という歳月を経て僕も社会人になったので、単純に忙しかったりYGを書く気分じゃなかったりと紆余曲折がありましたが、物語自体は着実に予定通り進行しています。

1年経った今でEp.14までが書き終わり、ペースで言うと1ヶ月に1話ちょっとという感じですが最初に話した通り、今回は最初から長編として企画していますので、物語全体で見るとまだ半分にも達していません。

というか今書いているアルクが旅の中で出会う仲間達との物語というのは、正直クロニクルの本筋とは全く関係のない部分であります。

勿論全部無関係というわけではないんですが、どちらかというと各エピソードで主人公となる人物にスポットを当てて、アルクの人物像や失われた記憶、失くした過去についてはあえて触れないようにしています。

そのあたりは伏線を散りばめつつ、後半戦で回収していくという感じです。

逆に言うとみんなに考えてもらったキャラクター達や僕が生み出したリサ達は、一通り各々のエピソードが終わったあとはしばらく登場しません。

記憶を取り戻す旅の中で繋いでいった絆が、後々活きてくるというイメージですね。

ですので今は3話完結のショートストーリーの連続を、スナック感覚で気楽に楽しんでもらえればと思っています。

クロニクルの本筋、そしてアルクという謎に包まれた主人公に関する物語は後半から動き出すのでお楽しみに。

 

各エピソードで言うと勿論全部気に入ってはいるんですが、その中でも特に思い入れがあるのがリサとローズです。

リサに関してはEp.01-03というクロニクルの掴みである一発目のエピソードを担当し、ストーリー上でも最も大きな組織であるHOLDSがメインに絡んでくるお話だったので、本編では語られていない設定やアルクと出会った後の物語などかなり深いところまで設定を煮詰めました。

リサのキャラクター自体も、ある意味最初から完成されている人物像が多いYGパイロット達と比べて、まだHOLDSの研修生で実戦経験もなく、戦うと決めた理由も本人の中ではあやふやという今まであまり書いたことのないキャラクターだったので書いていてとても楽しかったです。

今後リサがどのように成長していくのか、アルクと出会ったことでどんな変化が生まれたのかなど自分で作ったキャラクターなのに、どんな人物に育っていくのかが非常に楽しみです。

先に話した通りHOLDS関連はかなり本編で語られていない部分が多いので、クロニクル完結後にいつかリサ主人公の作品を1本書きたいくらいなんですがそこまで手が回るかどうか…。

 

ローズは、実はリサ以上に非常にお気に入りのキャラクターの1人です。

主人公サイドの人間なのにテロ組織のメンバー、だけど本人は自分の置かれている状況が受け入れられず、みんなのことは嫌いじゃないけどどう接したらいいか分からない。自分の未来もイメージが持てず八方塞がりになっているという年頃の女の子の迷いをよく書けたかな、と自画自賛しています。

正直3話で収めるには無理があるくらい詰まった内容なんですが、ある程度進行のルールを決めておかないといつまで経っても主人公であるアルクの物語に辿り着けないので、ぎゅっと凝縮して執筆しました。

というかローズの物語なのに2話目の後半までローズ出てこないですからね。それくらい周辺のキャラクターや銀の牙というテロ組織についてやローズの故郷であるマトランタの舞台背景について凝縮されています。

アルクと出会った後、ローズも旅立ちを決意するのですが初めてマトランタを離れ、きっとこれから多くの経験をして自分の進む道を決めていくローズのエピソードを、もっと書いていきたいです。

 

勿論リサとローズ以外のキャラクター達もみんな好きなんですが、1人1人話していくとキリがなくなってしまうのでお気に入りキャラについてはこの辺で。

今後機体解説なんかが出来れば、その時に各キャラクターについても深堀していきたいですね。

 

長々と脱線しながらあれこれ書いてきましたが、最後にクロニクルの今後の展開について少し話してから今回は終わろうと思います。

 

紡木姉妹編が終わると、次はかわち氏原案のハルバを主人公とした物語を展開していく予定です。

ですが実はこのハルバに纏わるエピソード、この振り返り記事を書いている現時点ではまだほとんど未定です。

近いうちにかわち氏と打ち合わせをして設定を煮詰めていく予定ですが、既に名エピソードの予感しかしないので乞うご期待ください。

 

そしてハルバ編が終わったらアルクが旅の中で出会う仲間達も、残すところ最後の一人となります。

実はこちらに関してもある程度設定は決まってるんですが、これから細かいところを調整していったり誰をスペシャルゲストに招き入れるのかなど未定な部分が多いです。

 

このまま順調に進んでいくと、リサ、ジル、ローズ、アレン、紡木姉妹、ハルバ、本編未登場のキャラクターと各エピソードの主人公達を合わせて8人が揃います。

主人公のアルクを加えると9人、そして最後の1人は…。

そちらに関しては今後のネタバレになってしまうので、物語の進行をお楽しみください。

(既にちらりと話したかもしれませんが、アルクが自らをアルクと名乗るきっかけを与えた人物というキーパーソンになります。)

 

あと話すところといえば作中でもまだ断片的にしか語られていない、アルクの記憶についてですかね。

記憶喪失の主人公ということで多くが謎に包まれているアルクですが、既に本編でもアルクと深い関わりを持つ人物が、(アルクの夢の中でですが)登場していますね。

直近で言うと現在最新話のEp.14でもアルクの夢の中で登場した、クロエという少女が今後の物語の鍵を握っていくことになります。

また、アルクを語る上で今後欠かせなくなってくるのが、今からちょうど1年前に始まったクロニクルのプロローグです。

本編開始より数年前の出来事を断片的に記したこのプロローグ、今の段階では本編との繋がりが見られませんが今後点と点が繋がってひとつの線になっていく…そんな風に捉えていただいて、今後の展開に期待していただければと思います。

プロローグで登場したトウリやリンカ、カルラといった3人組もアルクの足跡を追って徐々に近付いていっていますし、彼らとの再会を果たすことでアルク自身の物語も大きく動き出します。

そして何より重要なのが、プロローグで登場したライトという人物。

本編開始後はまだ名前が出てきていませんが、これが何を意味するのか、アルクとどういった関係があるのかなど楽しみにしていただければと。

 

さて、思った以上に長々と書いてしまいましたがクロニクルが始まってから1年、長いような短かったような1年でしたが、これからまだまだ物語は続いていきます。

様々な伏線と多数のキャラクター達が今後どのように絡み合っていくのか、ご期待ください。

そしてクロニクルが1周年ということは、YGシリーズは通算11年目に突入しました。

どこまで続いていくか分かりませんが、みんなの思い出が詰まったこの作品を末永く愛していきたいですね。

 

それでは。

YGフレームの作り方

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システム版YGフレームの作り方解説です。

出来るだけ詳しく説明していこうと思ってますので、長くなるかもしれませんがお願いします。

 

①ボディ(上半身)の作成

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使用パーツ一覧

 

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まずはサクサクッとエントリーコアを作っていきましょう。

YGのコクピット、核となる部分です。

 

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続いてメインとなるボディを作っていきます。

必要なパーツはこちら。
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2×3プレートで挟み込むように組み立てます。
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エントリーコア接続部分。
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見たまんまです。

このパーツを、先程組み立てたボディに取り付けます。
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2×3プレートでサンドイッチしたら基本の構造は完成。
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顔を作ります。

1×1ラウンドプレートのクリアパーツは、好みの色で作ってもらえれば個性が出ます。

配布したフレームでは赤、青、緑のうちどれか一色がランダムに封入されています。
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ヘッドが完成。

横方向にのみ軸可動します。

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肩(腕接続部分)
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画像のように取り付けます。
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あとは最初に組み立てたエントリーコアを、画像のように搭載することで上半身が完成します。

 

②ボディ(下半身)の作成

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続いて下半身を作っていきます。
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使用するパーツはこちら。
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基盤を組み立てます。
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上半身との接続部分と、武装マウント用の背部クリップを取り付けます。
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アーマーと脚部接続用に1×1貫通ラウンドプレートを取り付けて、下半身完成。

 

③腕部の作成

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次は両腕の作成です。

使用するパーツはこちら。
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肩及び上腕を組み立てます。

やや独特な組み方をしているので、組み間違いに注意。
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続いて前腕の作成です。

こちらは画像のまま、特別な組み方はしていません。
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上腕と前腕を接続して、左腕の完成。
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左右対称になるように、右腕も組み立てます。

 

④脚部の作成

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急にパーツ数が増えます。

腕と同様に左右対称に一対の脚部を作ります。
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まずは付け根から。

1×1 4面スタッドブロックの向きに注意。

(穴が開いている面が上にきます)

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続いて太腿と膝関節。
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2×2 L字プレートで挟み込むように作っていきましょう。
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お次は脛を作ります。

先程組み立てた膝関節の、2×2ラウンドプレートに組み付けます。
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写真のように、L字プレートと対角線上にあたるポッチに1×3プレートパーツを取り付けて、1×2/1×2ブラケットプレートを真ん中に挟みます。
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両サイドに2×2ディッシュと2×2ラウンドタイルで膝関節の補強をすれば概ね完成です。

あとはアーマー装着用にブラケットと、足首を組み立てます。

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用意するパーツ。
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1×2/1×2ブラケットプレートを両サイドから取り付けて…
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裏面に残りのパーツを接続します。

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最後はつま先です。

こちらが使用するパーツ。
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1×1プレートランプホルダーの両サイドに、1×1垂直クリップを取り付けてT字バーを固定。

あとは写真のようにつま先を組み立てます。
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最後に太腿と接続すれば、脚部が完成。
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左右対称に右脚も組み立てます。

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ようやく全行程が終了しました。

あとはそれぞれをくっつけて、ようやくYGフレームの完成です。
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お疲れ様でした。

実物を触ってもらえれば分かると思いますが、非常によく動きます。

手のひらサイズで可動を詰め込み、YGの肝となるエントリーコアの収納ギミックを盛り込んだことが1番のポイントです。

 

拡張性も高いので、様々なパーツを駆使してオリジナルの機体を生み出してください。

 

おまけ
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可動が優秀なので自立は問題ないのですが、重心がやや独特なのでかっこよくポージングするにはコツがいります。

写真のように緩やかなS字を意識すると、自然でかっこいい立ち姿になります。
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背面にスタンド接続用のポッチを用意しているので、写真のような簡易スタンドを作ってやればよりかっこよく飾っておくことができます。

あまり場所も取らないので机の上にでもポンと置いておくのもいいですね。

 

長文になりましたが以上です。

是非ともオリジナルの機体を作成してみてください。