TORINOS

YGに関するあれこれやレゴにプラモ、バトルホビーなど雑多な感じのブログにしていきたい。

YG企画始動に関するあれこれ

2021/03/08、長きに渡って続いてきたエヴァンゲリオンシリーズがようやく完結(?)したようなのでこれを機にYG企画の始動から現在に至るまでのあれこれを書いていこうかなと。

 

どういうことだよと思われるかもしれないしそもそもこの記事を読むような人はエヴァとYGの関連性なんて改めて説明するまでもない人たちだと思いますが、なんと実はYGって大本を辿ればエヴァンゲリオンのパロディ企画なんですよね。

 

前回(と言っても2ヶ月ほど前)にクロニクルについてつらつらと文章に起こした時にも軽く触れてはいるんですが、YGが正式に始動したのが2010年。

その1年前に「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」が公開されました。

僕がちゃんとエヴァに触れたのがこの「破」からで、「破」公開前にテレビで「序」が放送されたことをきっかけに僕と僕の友人かわち氏はエヴァンゲリオンにハマっていくことになります。

 

序、破と見てエヴァにハマった我々は漫画を読み漁り、TVシリーズや旧映画も網羅してズブズブと沼に落ちていき、やがて僕達は1つの考えに至ります。

 

俺達もエヴァみたいな作品作ろうぜ、と。

 

当時学生だった僕達の手元にあったのはレゴブロック。

レゴでエヴァ的なロボット(エヴァをロボット扱いすると怒る人がいるのは重々承知していますが、あくまでエヴァのパロディものを作ろうという走り出しだったので便宜上ロボットと記載させていただきます)を作り始めた僕達は、そこから好き勝手設定を盛っていくことになります。

そして忘れもしない2009年夏、僕達はもう1人の幼馴染、やまちゃんこといづな氏のもとを訪れます。

エヴァ9巻だけ読んで「大体分かった」と通りすがりの仮面ライダーのような決め台詞を吐いたやまちゃんに、自分達が作ったエヴァのパロディであるロボットをお披露目しました。

これまでエヴァのパロディロボットでしかなかったものに、ここでようやく名前が与えられることになります。

 

そう、それこそがヤマンゲリヲン。

 

エヴァ9巻だけでエヴァの全てを網羅したやまちゃんの名にちなんで、ヤマンゲリヲンは誕生したのです。

第78使徒、門司作戦、ロンギヌスの槍(すぐ折れる)etc…。

紆余曲折を経て、3人で設定を煮詰めていくうちにヤマンゲリヲンはようやくエヴァのパロディ企画から脱却し、完全オリジナルの一次創作物として完成していくことになります。

 

地球外生命体オルタナティブと戦う15人の少年少女たち、それぞれが所属する支部の背景や対立、物語の根幹となる部分が決まっていくうちに流石にそろそろヤマンゲリヲンという名前のまま進めるのはまずいだろうということで、ヤマンゲリヲン略してYGという呼称が誕生しました。

 

このような経緯でYGは誕生したのですが、実はYGに影響を与えたのはエヴァだけではありません。

当時僕とかわち氏がハマっていたもう1つの漫画、「ぼくらの」という作品と同じく僕とかわち氏がハマっていたゲーム、「すばらしきこのせかい」という作品から受けた影響も大きかったです。

 

「ぼくらの」に関して言うと大きく影響を受けたのは生と死、なんのために生きるのか、何を守りたいのか、誰のために戦うのか、日々何を思い、何を感じ、日常という当たり前の光景から何を受け取っているのかといった、漠然としていて普段あまり考えることの無い、でもとても大切で深い意味のある命についてという点かなと思います。

もちろん物語やキャラクターも大好きなんですが、エヴァンゲリオンから受けた娯楽的影響とはまた異なり、今までとは異なる命の視点という面での影響が大きかったかなと思っています。

 

すばらしきこのせかい」はそれ自体が直接YGに影響を与えたというわけではないんですが、キャラクター作りのイメージやそのキャラクターの人格形成という点が間接的にYGに影響を与えていたかな、という印象です。

キャラクター作りをしていく上で「○○っぽいキャラのイメージ」の共通認識として繋がっているような、そんな感じです。

一部キャラクターに関しては名前のオマージュなんかがあったりもしますね。

 

そしてこれら3作品にある意味共通している点として、そしてYGに強く影響を与えた点として「今を全力で生きる」というものが挙げられます。

YGは巨大ロボットに乗って命懸けで戦う物語ですから、登場人物の多くが命を落とします。

そればかりは仕方ないと思います。書き手側としても別に悲壮感を出したいから、とかとにかく暗くてエグい話が書きたいから意味もなく登場人物を殺すという描写はしていません。そういう世界観だから戦いの中で命を落とすのも仕方ありませんよね。

ただその中でも、物語に登場するキャラクター達が何を思い、何のためなら命を賭して戦えるのか、死ぬ時何を思うのか、そのキャラクターが死ぬことで周りの人物や物語にどんな影響を与えるのか、という部分に着目してYGという作品を作り上げていったのをよく覚えています。

とにかく人が死ぬ作品ですから、死に意味を持たせたい。

そのためには死ぬまでの過程でどれだけ全力で生きたか、というところに力を入れなければなりません。

一人一人のキャラクターの人生に一つ一つ意味があり、それらが繋がってYGという物語が生まれる…そんな作品を書きたいと思ったのはやはり、エヴァやぼくらの、すばせかといった「命」を題材とした作品に触れてきたから、影響を受けたからだと思っています。

 

すべてのきっかけはエヴァでしたが、そこから1年かけてオリジナルの物語やキャラクター像を考え、エヴァのパロディだったヤマンゲリヲンはYGという1つの作品に、そしてその後10年以上に渡って続くシリーズものとして定着していったのでした。

 

記念すべき初代YG作品が誕生したのは2009年ですが、実際に執筆を開始したのはそれから1年後の2010年からだったので、YGシリーズは2010年スタート、そして2020年に10周年として現在進行形で続いています。

11年目に突入した今もYGは10周年記念作の「YG -THE WORLD ENDS CHRONICLE-」が執筆されていますし、今のところYGシリーズを打ち切ろうという考えも全くありません。

いろんな事情はこれからあると思いますが、いつか書けなくなるその日まで、YGシリーズが末永く続くといいなあと思っています。

単純に自分達がYGを好きで書いているから、というのもありますがやっぱり青春時代に友人達と作り上げた思い出の詰まった作品ですからね。

これからも大切にしていきたいものです。

 

当初の予定より長くなってしまいましたが、YGシリーズに多大な影響を与えたエヴァンゲリオンが大団円を迎えたということで改めて振り返ったYG企画始動に関するあれこれのお話は、このあたりで終わりたいと思います。

きっと書ききれなかったこと、色々書いていくうちに抜けてしまったこと、思い出がありすぎて書き漏れてしまったことなんかもあると思うので、また何か思い出したらその都度振り返っていきます。

 

それでは。